回想録 第16話「小学生最後の日々」

冬休みが終わり、6年生の3学期が始まりました。

私のアトピーの症状は相変わらずで、顔と首、ひじの内側に、特にかゆみが出ていました。

私は、「なずな食養庵」で教わってきた食事のしかた(玄米・自然食)を、家と学校とで実践することにしました。

朝は何も食べず、毎朝、梅醬番茶(うめしょうばんちゃ)だけを飲みました。

もちろん、学校では給食は食べないようにしました。

母は、朝早く起きて、赤峰さんに教わった通りの料理(すりゴマのたっぷりかかった玄米ごはん、本物の良い調味料を使った野菜のおかず)を作って、お弁当箱に詰めてくれました。

玄米や野菜は、「赤峰農場」の循環農法による、完全無農薬のものでした。

母が注文してくれたので、週に1度、家にその野菜がたくさん届いていました。

その玄米と野菜を使って、母が一生懸命に作ってくれたお弁当は、とてもおいしいものでした。

でも私は、学校へお弁当を持って行くことが、本当は恥ずかしくてイヤでした。

(みんなは給食なのに、私だけお弁当・・・。みんなは私のことをどんな風に思っているんやろう?)と、気の小さい私はそのことばかりが気になって仕方がありませんでした。

クラスの友達の中には、私のお弁当をのぞきに来る子や、「お弁当かぁ、いいなぁ」と、うらやましがる子もいました。

その当時は、牛乳が飲めない、卵が食べられないという子はあまり聞きませんでした。(実際はいたのかも知れませんが・・)私は学校中でたったひとりだけ、みんなとは違うものを食べていたのでした。

でも、薬を使わずにアトピーを改善させたいと思って行動したおかげで、すばらしい出会いがあり、さまざまなことを教わりました。

私は、赤峰さんや、「なずな食養庵」に一緒に宿泊した人たちのこと、朝早くから毎日、お弁当を作ってくれる母の顔を思い浮かべ、(恥ずかしいなんて、思ってたらダメ)と何度も自分に言い聞かせました。

悶々とした気持ちを抱えながら、私は小学校での最後の日々を過ごしました。

第17話「好転反応」へつづく…

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