「なずな食養庵」での最後の晩ごはんは、自然食のごちそうでした。
赤峰さんも手伝ってくれて、皆で頑張って準備をしました。
玄米ごはんと、無農薬・無化学肥料の野菜で作ったおひたし、天ぷら、おみそ汁・・・。
どの料理もとってもおいしくて、大満足でした。
そして赤峰さんが、好転反応についての話をしてくれました。
「食養生*を始めると、人それぞれやけどね、3週間目辺りからアトピーが爆発的に吹き出してくるんよ、2カ月近く吹き出し続ける人もいるんやけどな、好転反応だから心配することはないんよ。
この時期は辛いけどな、毒素を含まない食事を摂っているから、見かけのひどさほどにはかゆみがないんよ。ここが正念場だと思って、薬をぬらんで、自分を信じて踏ん張ろうなぁ」
また、ステロイド軟膏を塗っていたところは、すぐにはツルツルの美しい肌にはならない、とのことでした。
ステロイドの毒性は強力なもので、その毒素は、食養生*をしていけば、塗ったところから塗ったのと同じ時間かかって出ていく(5年塗っていた人は5年、10年塗っていた人は10年かかる)ということでした。
それでも必ず毒素が出ていく日はくるから、あきらめずに食養生を続けることが大切だと教わりました。
そして、明日はとうとう家へ帰る日でした。
たった1週間の宿泊生活でしたが、ずいぶん長くいたような気がしました。
家がなつかしくて、早く帰りたいと思いましたが、同時にちょっと寂しい気もしました。
一緒に宿泊した八百屋のYさんは、
「私、家に帰っても、教わった通りの食事ができるかしら。甘いものの誘惑に負けないようにしなくちゃ。自分との戦いね」
と言っていました。私も、(その通りやなぁ)と思って聞いていました。
中学生のSちゃんは、「私はステロイドの薬を塗っていた時期が長かったから、キレイになるのも時間がかかるんだろうなぁ」と話していました。
それから、皆でお互いに「がんばろうね」と励まし合いました。
次の日、赤峰さんにお礼を言って握手をし、私は「なずな食養庵」をあとにしました。
第16話「小学生最後の日々」へつづく…。
*食養生・・・アトピーの症状を改善させるために玄米・自然食を実践すること。詳しくはアトピーから解放されるために、アトピーやアレルギー症状を改善させる食事のしかたをご参照ください。

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はじめましてのかたへ、よろしければまたのぞいてみてくださいね♪ ふうよしママ